いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
スタッフの伊藤です。
先日、オリヴァー・ラクセ監督の「シラート」を見てきました。

モロッコの砂漠地帯で行われるレイヴに参加したまま失踪した娘を探すため、親子でモロッコの荒野を走り回るが…というあらすじ。
ストーリーテリングにあまり比重を置いてない、身体的な体験を重視する映画でした。
特に言える事ないですが自分はめっちゃ好きです。
Kangding Rayの劇伴が最高で、かなり効果的な使い方をされているので、デカいシネコンのドルビーアトモスで観れるうちに是非!
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気温もだいぶ上がってきて、そろそろ夏を意識する時期になってきました。
Tシャツ一枚にショーツのような軽めの合わせが増える季節、夏服というとどうしてもカジュアルに寄りがちですね。
もちろんそれも良いのですが、当店のお客様の中には、あまりラフになりすぎると少し違う、と感じる方も多いのでは。
ということで本日ご紹介するのはこちら。


70〜80's
GERMAN TRAINER
MADE IN WEST GERMANY
SIZE:28.5
ユーロミリタリーのスニーカー部門では間違いなくトップの知名度を誇るアイテム、ジャーマントレーナー。
私物でも愛用していますが、やはりこの靴の魅力は絶妙なバランス感にあると思います。
白いレザーアッパーに、つま先からサイドを補強するスエード。
そしてグリップ力と耐久性に優れたガムソール。
ツルッとしたシンプルさとキャッチーさの同居する独特なバランス。
革靴とスニーカー、そのちょうど中間のような立ち位置なのかなと。
綺麗めなスラックスの程よいカジュアルダウンにも、軍パンやデニムに合わせてラフに振り切ってもいいですね。
この汎用性の高さこそ、長く支持される理由ではないでしょうか。
そんなジャーマントレーナーについて、 今回もその背景を整理していきます。
Grailedのページがかなり詳しかったので、ほぼここからの引用ですが…
ジャーマントレーナーの誕生は冷戦下の西ドイツ。
第二次世界大戦後、東西に分断されたドイツは、西側陣営の最前線として再編され、1955年に創設されたBundeswehr、ドイツ連邦軍もNATO体制の中に組み込まれていきます。
ジャーマントレーナーは、そのBundeswehrの訓練用シューズとして1970年代後半に登場しました。
ここで興味深いのはその起源が今なお曖昧だということ。
当時のドイツを代表する二大シューズブランドといえば、皆様もご存知のadidasとPUMA。
この二社はもともとダスラー兄弟が営んでいた同じ会社から分裂したブランドで、兄アドルフがadidas、弟ルドルフがPUMAを創業し、戦後ドイツのスポーツ産業を二分しました。
現在有力とされる説では、最初にBundeswehrへプロトタイプを提案したのはPUMAだそうです。
しかしPUMA側には公式記録がなく、逆にadidasは後年Bundeswehr Sportschuhe(ドイツ語圏でのジャーマントレーナーの名称)を製造していたと認めています。
何となくadidasが考案してadidasが作っているものと思っていましたが、どちらがジャーマントレーナーの原型を作ったのか、完全には断定できないようです。
この曖昧さもまた、ジャーマントレーナー、もとい古着の面白さだと思います。
そして1989年のベルリンの壁崩壊によって冷戦は終結に向かい、西ドイツ軍も大幅に縮小されます。
役目を終えたジャーマントレーナーは軍放出品として大量に市場へ流れました。
ここでこの靴は軍用品からファッションアイテムへとその役割を変えていきます。
無駄のないデザインと耐久性、そして何より時代を超えて成立する普遍的な造形が、古着市場の中で再評価されていったという流れのようです。
そしてその流れを決定づけたのが1999年。
Martin Margielaがオーストリアでこの靴を見つけ、自身のアーティザナルラインで実物の軍放出品を使用しました。

当時のマルジェラは一から作るのではなく、実際の軍用個体を洗浄し、シューレースを交換し、ブランド刻印を施してコレクションに登場させていたとのこと。
後のReplicaも最初は実物の再利用から始まっていたんですね。
戦争に産業、ファッション。
それらが一足の中で繋がっている、かなり珍しいスニーカーです。
今では当たり前のように見かけるシンプルなデザインも、その背景を知ると少し見え方が変わるはず。
ジャーマントレーナーは単なる合わせやすいスニーカーではなく、戦後ヨーロッパの歴史そのものを足元に落とし込んだような一足なのかもしれません。
それではディテールを見ていきます。

サイドのレザー補強。

特徴的なつま先のスエード。
アイコニックなディテールですが、このディテール自体はsambaやgazelleが先に採用しているようです。


しっかりグリップするガムソール。
こちらの個体はソールの状態もかなり良いです。
サイズ表記と一緒に入るBWの印字はBundeswehrの略みたいですね。
それではスタイリング。



(着用STAFF:174cm/63kg)
JACKET…OLD LUCK IN LUCK LINEN TAILORED JACKET
- MADE IN ITALY
SHIRT…OLD TED LAPIDUS STRIPE SHIRT
- EUROPE MADE
PANTS…OLD Polo by Ralph Lauren COTTON
CHINO PANTS
硬いジャケパンスタイルにスポーツテイストをプラスした合わせ。
チノパンにはスニーカーも合わせやすいですし、普段のスニーカーの代わりにジャーマントレーナーはいかがでしょうか。



(着用STAFF:170cm/50kg)
SHIRT…OLD STEINBOCK CHECK COTTON SHIRT
- EUROPE MADE
PANTS…OLD FRENCH MILITARY M-47 TROUSERS LATE MODEL
- MADE IN FRANCE
SHOES…スタッフ私物
暗めのチェックにM-47と合わせました。
今回入荷分はサイズが合わないので私物で。
若めのカジュアルスタイルもバッチリ馴染みますね。
ミリタリーパンツとの相性も言わずもがなです。
うちじゃなさすぎるのでやめましたが、ここからデニムベストなりフィッシングベストなり被せて、ナイジェルケーボンみたいにしても良いと思います。



(着用STAFF:174cm/63kg)
SHIRT…OLD Ellex CHECK SHIRT HALF SLEEVE
- MADE IN ITALY
PANTS…OLD 2TUCK WOOL TROUSERS
- EUROPE MADE
Various Fabric S/S Shirt - STRAY SHEEP YURAKUCHO BLOG
昨日更新のブログでもご紹介のスタイリング。
スラックスと合わせても良いですね。
上が明るめの半袖シャツなので、シューズもこれぐらい軽めの方が釣り合いが取れます。
カジュアルフォーマル関係なく何でも合うのがジャーマントレーナーの懐の広さですね。

JACKET…OLD MATTERHORN NYLON JACKET
- MADE IN GERMANY
PANTS…OLD Levi's 501 DENIM PANTS
- MADE IN UK
ドイツメイドのナイロンジャケットにデニムと合わせて。
ドイツ繋がりにスエードのグレーも拾えるので良いのかなと思います。
梅雨時や秋頃はこういった感じでいかがでしょうか。
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本日はこの辺りで。
連日のブログ更新の通り、店頭沢山の新入荷がございます。






それでは明日も皆様のご来店お待ちしております!