いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
スタッフの伊藤です。
先日、worldwide skippaのリリースパーティーを見てきました。

昨年2月に本格的に活動を開始し、ラップスタア2025出場を経てわずか一年足らずでWWWでのワンマンまで到達した彼は、今の日本語ラップシーンで名実ともに最もアツいラッパーと言っても過言ではありません。
彼のラッパーとしての特徴は、watson以降の日本語ラップの文脈を継承した、固有名詞を連発するキャッチーな言語感覚にあります。
もともとTwitterのヘッズだったという背景もあり、リリックに使われる語彙は分かりやすく現代的で、一般層にも自然と入りこむ強度を持っています。
もう一つ特筆すべきなのが、政治的なテーマに踏み込みながらもシリアスになりすぎないバランス感です。
単なるコンシャスラップに回収させない軽やかさと皮肉が同居しており、その距離感の巧みさが彼の独自性を際立たせています。
ライブもマジで楽しかったです。
少しお話するタイミングもあったのですが緊張しすぎてまともに話せませんでした。
まだ聴いたことがない方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
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ここ最近、関東では記録的なレベルの乾燥が続いているそうです。
2月に入ってからの外気の冷たさが直接肌に刺さるように感じるのも、気温だけでなくこの乾いた空気の影響かもしれません。
とはいえ悪いことばかりでもなく、夜に洗濯物を干しても意外と乾くのが早かったり、昨日は東京にしては驚くほど星空がよく見えたりと、この季節ならではの恩恵も確かにあります。
そんな乾いた空気の中で自然と手が伸びるのはこの辺りなのではないでしょうか。
ということで本日ご紹介するのはこちら。



60〜80's
FRENCH ARMY
M-64 PARKA
SIZE:92c,92l,108c
フランス軍のM-64パーカーです。
M-51やM-65といった元ネタと比べると着丈がやや短めで、肩はラグラン仕様。サイズバリエーションも豊富です。
そのため似合わせるためのサイジングをあまり気にする必要がなく、様々な体型の人が様々な好みの中でサイズを選べるのが大きなポイント。
さらに着脱可能なライナーで真冬から春先、秋頃までしっかり対応してくれますし、
マットな質感のコットンサテン生地は、いかにもなミリタリー感が前に出すぎず、どこか落ち着いた雰囲気も感じさせます。
特定のカルチャーに強く寄りすぎない分、合わせるアイテムを選ばず、スタイリングの幅も自然と広がっていくはず。
体型、季節、合わせ方。
そのどれにおいても選択肢が多い、自由度の高いアウターです。
定番だからこそ、今あらためて手に取ってみてほしい一着。
今回はライナー付属のものが10着、シェルのみのものが2着の計12着、サイズは92cから108cまで入荷しております。
先ほど触れた通りしっとりとしたコットンサテンクロスで、乾いた季節に触れるとどこか安心感のあるファブリック。
同じコットン素材でもベンタイルやポプリンなどの平織やワークもののツイルのような、カサッとした乾いた印象の生地とは明確に触感が異なります。
M-64自体の基本的なディテールや歴史はもうみなさんご存知かと思いますので今回は割愛し、変わり種の個体をお二つご紹介いたします。
では早速こちらから。



108Cサイズの個体。

一見なんの変哲もないM-64のようですが…

よく見るとフロントに階級章用のベルクロがありません。
これは64〜65年頃製造の、初期型と呼ばれる時期の個体の特徴です。

腰ポケットフラップのスナップボタンも、グリーンのラッカーが施されたりボツボツ加工が入ったりしていない、シンプルなメタルグレーのボタン。
一箇所銀色に光ってるだけで何気に印象が変わります。
よりミリタリーとしての土臭さ?のようなものが強調されるのでしょうか。

前立て裏にはカーキのコットン生地が入ります。
これも通常だとあまり見かけないディテールかと思います。
三つボタンのM-47や米軍のM-48など、微妙に仕様の異なる初期型に惹かれるのは古着好きの方にはおわかりいただけるはず。
比較的モダンなミリタリーでもやっぱり古さにはこだわりたい、折角なら他と違うものが欲しいというお客様におすすめの一着です。
続いてはこちら。


こちらもフランス軍のコットンパーカー?です。
色々調べましたが結局正体までは辿り着けなかった、謎めいた一着。
まずはディテールを見ていきます。

首元は64ライクなボタン留め。

64だと胸元につくベルクロは左胸に。

ポケットは直角につく形でフラップはボタン留めです。
こちらも64の場合、アクセスしやすさを考えて若干斜めがかったものがついているので一致しないディテールです。

こちらの前立て裏は薄いグリーンカラーのコットン生地です。

また、肩周りの裏地になんとナイロン生地が。
防水性を高めるためだったりするのでしょうか。


ライナーもしっかり付属します。
こちらも通常のM-64のライナーとは異なる、ベージュカラーの起毛感が強いもの。
最初に見た時は、左胸のベルクロから



M-64の後継として開発されたこちらのアイテム。F-1かとも思いましたが、



F-1は首周りからフロント、ポケットに至るまで開閉できるところは全てスナップボタンの仕様です。
腰ポケットも64以上にスラントしています。
他にもF-1はヘリンボーン生地ですが、謎の個体は64と同じものと思われるサテン生地が使用されています。

細かいところだとウエストのドローコードも一周しません。

もっと言えば謎の個体のタグとも記載のフォーマットが一致しません。
そもそも実物なのかも分からなくなってきたところで、



たまたま店頭にあったフランス軍のM-64サテン300ジャケットのタグと形式が一致しました。
こちらの個体もネイビーカラーのあまり見かけないイレギュラーな個体。
M-64からF-1に以降する狭間に作られたテストサンプルなのか、はたまたローカルメイドの民生品なのか。
真相は分かりませんが、ロマンある1着かと思います。
まあ、定番アイテムだからこそ一癖あるものをお探しの天邪鬼なお客様におすすめですね。
では続いてはスタイリングです。




JACKET…60's FRENCH CYCLIST JACKET
PANTS…50's BELGIUM MILITARY CARGO PANTS
SHOES…REDWING LINEMAN
上記全てスタッフ私物
インナーは青のサイクリストにパンツは薄めのグリーンで、上下同色ながらコントラストが効いたコーディネート。
身長178cmのスタッフ高嶋が、サイズ92cの個体でやややったり着られるぐらいのサイズ感です。
今時期でも、ライナーを付ければこれぐらいのレイヤードで十分お出かけしていただけると思います。
もう少し涼しくなってくれば、ライナーを外して


SMOCK….OLD Lands' End FISHERMAN SMOCK
KNIT…OLD LACOSTE COTTON SWEATER
PANTS…OLD Levi's 501 WHITE DENIM
SHOES…OLD CARMINA CORDVAN TASSEL LOAFER
明るめの色物と合わせりなんかもいいですね。
64自体の色味は落ち着いていて面積的にも大きいので、他が派手でも上手く落ち着いてくれます。
ついでにこちらのインナーのご紹介を。



OLD
Lands' End
FISHERMAN SMOCK
SIZE L
同サイズ、同カラーの個体が二着入荷しております。
明らかにフレンチタイプのフィッシャーマンスモックがデザインソースになってます。
M-64はアメリカっぽいフランスものでしたが、こちらはフランスっぽいアメリカものです。
この転倒をどう受け止めるかが古着の面白いところですよね。
起毛感のあるコットン素材で、人参のように朱色に近く、服ではあまり見かけない印象の独特の色味が暖かくて可愛らしいです。

フレンチタイプの大きく開いた襟型で、

一つ元ネタと大きく異なるのはラグランになっている点。
M-64もそうですが、ラグランだと肩の位置を気にしなくていいので大きめに着ても体型的な違和感が出にくいという利点があります。
アームホールも広めになるので身動きしやすいのも嬉しいですね。

袖幅大きめの筒袖。

裾にはスリットが入ります。
特に被りだとこのスリットのある無しで見え方の立体感?が変わってくる気がするので、個人的にはあると嬉しいディテールです。
晩冬〜早春にかけては先ほどのスタイリングのような形でインナーとして、春本番にはバスクシャツをインナーに下はハーフパンツなんかで、長い時期お楽しみいただける一着かと思います。
こちらも是非!
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本日はこのぐらいで。
乾いた空気が続くこの時期だからこそ、気負わず羽織れて、長い期間付き合えるアウターがあると心強いです。
サイズ感や生地、個体差を含めて改めて見るとM-64パーカーの懐の深さを再認識できると思います。
気になる方は、ぜひ店頭でお試しください。
それでは、明日も皆様のご来店をお待ちしております。