イギリス靴といえば...PART②

いつも当店をご利用頂き誠にありがとうございます。

 

STAFF J太郎です。

 

東京はまた雪が降ったせいもあり、寒さもぶり返してしまい春に近づいていたのが冬に逆戻り......

 

春の訪れはいつになることやら。

 

さてさて本日はお店はお休みでしたが、火曜日ブログなので先週に引き続きChurch’sを題材にしていきます。

 

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1873年から続いているChurch’s。

 

創業当初は小さい工房から始めました。

 

実はChurch’sは現在の既成靴にかなり影響を与えているのです。

 

今では既成靴では当たり前のようにある0.5刻みのサイズ展開。

 

実はそれはChurch’sが世界で初めて考案したのです。

 

 

余談ではありますが、映画「007慰めの報酬」でダニエルクレイグが着用したのもChurch’s。

 

着用モデルは外羽根プレーントゥのシャノンでした。

 

前回のブログにて内羽根のウイングチップシューズのご紹介をした際に“ラスト”については来週としたのでこちらについて。

 

そもそもラストとは、靴を作るための原型となる木型のことで、靴のデザインや機能などを決める重要な柱となる要素。

 

そのため木型によっては足との相性の向き不向きがあります。

 

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“CHETWYND”

4都市

100ラスト

 

 

こちらのCHETWYNDに使われているのは100ラスト。

 

実は現行CHETWYNDは173ラストを使用していますがこちらは違います。

 

100ラストはChurch’sの名品ラスト“73”の後継モデルと言われています。

 

100ラストは4都市からの2000年に生まれたChurch’sとしては新しいラスト。

 

現在ではさらに後継ラストの173ラストが生まれ、日本では廃盤となっているので個体が少ないラストです。

 

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全体的にやや細身に仕上げたロングノーズフォルム。

 

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現代人の細目の足に合わせたラストですので、足の形が細めの方にオススメです。

 

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“BURWOOD”

3都市

ラスト81

 

81ラストはChurch’sでも歴史のあるポピュラーなラスト。

 

1950年代から作られており、現在ではドレスシューズよりもフェアフィールドなどのスエードのシューズに良く使用されているラスト。

 

丸みを持ちボリュームのあるつま先になります。

 

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BURWOODはこの81ラストを古くから採用されており、内羽根のウイングチップ(フルブローグ)でありながらカジュアルとフォーマルの中間のような佇まいをしております。

 

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こちらはヒールが高くアーチも他に比べるとくびれており高さがあります。

 

アーチが高い為1の甲は低く、2の甲からせり上がっております。

 

個人的には日本人はこの2の甲高な方が多いので81ラストは履きやすい方も多いと思います。

 

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モデル名不明

3都市

ラスト73

 

 

最後にChurch’sといえば語らなければならないのはやはり“73ラスト”

 

Church’sの創業年1873年の73年にちなんでつけられたと言われる73ラスト。

 

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デザインはラウンドスクエアに全体的に徐々に甲が緩やかにせり上がっていきます。

 

この73ラストは1999年にプラダの傘下になり廃盤となりました。

 

同じ黒のフルグローブでも木型が違うだけで仕様が少しずつ変わっているのです。

 

とここまではChurch’sのラストのことを中心に書きましたが、実際どんな足形がどの木型に合うかについてはまた来週。

 

それでは皆様、明日も有楽町でお待ちしております。