敗北宣言

いつもご利用頂き、誠にありがとうございます。
STAFFファルコンです。

のっけから変なタイトルですみません。

 

今回、話題に挙げるのはこちら。

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イギリス軍のナースコート。ナースガウンとも呼ばれていますね。
医療用のコートです。
タグに「GOWN NURSING」と記載があるので、ナースコートと呼ばれているのだと思います。
「NURSE」というと看護婦(今だと看護師)を想像してしまいますが、実は「看病する」という動詞としても使われます。
ナースコートという言葉から女性用なイメージがあるのですが、ボタンの位置も右前ですし、男性スタッフの看護用のガウンという位置付けです。

 

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更にタグにある「F.F.U.」という文字は「FIELD FORCE UNIT」の略。FIELD FORCEということなので野戦部隊用です。

上の写真のような野戦病院で使用されていたと思われます。

(「F.F.U.」だけでなく「FIELD FORCE UNIT」という記載の場合もあります)


イギリス軍の医療部隊は「Royal Army Medical Corps(RAMC)」という王立陸軍医療軍団と「Queen Alexandra's Royal Army Nursing Corps(QARANC)」というアレクサンドラ王妃王立陸軍看護軍団の二つがあり、1992年にQARANCが男性を募集するまでは男性は「RAMC」、女性は「QARANC」と別々の部隊に所属していたようです。
つまりは紹介しているナースコートは「RAMC」の男性スタッフが野戦病院で使用していたってことになりますね。


ということで関連情報を駆使して「GOWN NURSING」の当時の写真を探したんですが、全く見つからず...
「GOWN NURSING」、「COAT NURSING」、それぞれに「VINTAGE」や「RETORO」、「50's」「60's」「RAMC」「FIELD FORCE」等、色々な単語を組み合わせて画像を探したんですが、グリーンのガウンは見つかりませんでした。
まさに敗北宣言です...。

 

ですが、一枚だけ、白黒写真で色は白だと思われるんですが、襟元や肩が同じようなデザインの写真を見つけました。

 

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1916年の第一次世界大戦の時における「Royal Army Medical Corps」の野戦病院での写真なのですが、右側二人の着ているガウンが近い感じ。
紹介しているグリーンの物は50~60年代の物なので、後々アップデートされてこのスタイルになったのはないでしょうか?

英軍のブッシュジャケットも元々はカーキの物しかなかったんですが、WW2の東南アジアのジャングルでの戦闘でカーキは目立つからオリーブの物を作るようになった経緯もありますし。


色々と調べてみると当時の写真が発見できないこともあれば意外な発見があったりと、悔しいやら面白いやらで飽きることがありません。
今回の写真が発見できなかったことに懲りず、これからも色々と調べてお伝えしていきますんで、どうぞ宜しく!!